CO2アブレージョンとは
「昔たくさんあったニキビが、ニキビ跡になって気になっている」 「ニキビ跡の治療は色々あって、自分にどんな治療が合うのかわからない」 「色々な治療を試してみたけど、ニキビ跡が全く良くならない」
こんなお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか? ニキビ跡は、ニキビによる炎症で周囲の組織がダメージを受け、瘢痕として残ってしまう状態のことを言います。 ニキビ跡は、大きく「赤み」「色素沈着」「クレーター」の3つに分けられますが、CO2アブレージョンが効果的なのは、「クレーター」のニキビ跡です。
ニキビ跡のクレーターとCO2アブレージョンについて詳しく解説します。
ニキビ跡のクレーターとは?
ニキビ跡のクレーターは、医学的には陥凹性瘢痕と呼ばれています。 ニキビの炎症が真皮層や脂肪層までおよび、皮膚にクレーター状の凹みができてしまう状態のことをいいます。 クレーター治療は、ニキビ跡治療の中で最も難しく、治癒に時間がかかると言われています。
ニキビ跡のクレーターはアイスピック型、ボックスカー型、ローリング型に分類されます。実際は、どれか一つを生じるのではなく、いくつかを同時に認めることが多いです。ご自分のニキビ跡がどれかを理解することは、治療を行う上で非常に大切です。
アイスピック型
通常、2mm以下で、深く狭い陥凹であることが特徴です。横から見るとアイスピックで刺されたような形であることからアイスピック型と呼ばれます。先端になるにつれて細くなっており、真皮や皮下組織まで到達することもあります。
ボックスカー型
通常、円形や楕円形で陥凹の大きさや深さはそれぞれ異なり、底が平らになっていて、フチが垂直に切り立っているのが特徴です。ローリング型と同じく、表皮が深くまで引っ張られていることが多いです。周囲の皮膚との境界が明瞭で、目立ちやすいためメイクなどで隠すのも困難です。
ローリング型
通常、楕円形で4-5mm程度のことが多く、なだらかにくぼんでるのが特徴です。ニキビの炎症によって生じた異常な繊維組織が皮膚を引っ張ることでできたクレーターです。周囲の皮膚との境界が不明瞭なことも多く、皮膚全体が凸凹として見えます。
ニキビ跡ができるメカニズム
ニキビ跡はニキビによる炎症が原因となって生じます。 ニキビは、過剰な皮脂や毛穴のつまり、アクネ菌の増殖により発生し、皮膚に炎症を起こします。ニキビが長期化したり、大きな炎症であった場合、膿ができることで、皮膚はそれを治癒させようと働きます。
さまざまな細胞が刺激され血管が拡張したり、メラニンが生成されるため、ニキビ跡の赤みや色素沈着が起こります。 クレーターは、治癒の過程の中で、新しい毛細血管が形成されると同時に、コラーゲンやエラスチンの元となる線維芽細胞が活性化されるため、新たなコラーゲンが大量に作られることで、繊維化が起こることが原因です。それぞれのタイプによっても原因は異なります。
ローリング型
特に膿の伴うニキビが原因で生じることが多いです。皮下組織までニキビの炎症がおよび、異常な線維組織が作られた結果、組織が固くなり、皮膚を下に引き込むことで生じます。
ボックスカー型
ニキビの炎症が生じた後、その修復期間中に新たなニキビができることで、正常な修復が行われず、皮膚の一部が欠損し、皮下組織で異常な繊維組織が皮膚を下に引き込むために形成されます。
アイスピック型
ニキビの炎症が長引き膿が出続けることで、毛穴に沿った皮膚の繊維化がおきます。すると、毛穴が固くなり瘻孔と言われる非常に小さな穴が形成されることで生じます。
CO2アブレージョンとは?
CO2アブレージョンとは、ニキビ跡のクレーターの中でもアイスピック型やボックスカー型に効果の期待できる治療です。
アブレージョン治療は、実はフラクショナルレーザーが出る前から存在する、いわば古典的な治療の一つです。しかし、そのアブレージョン治療がクレーター治療に非常に良い結果を示すと近年、非常に話題になっています。
そもそも、アブレージョン(abrasion)とは、英語で削磨するという意味のアブレート(abrase)からきています。
アイスピック型やボックスカー型は、真皮が欠損したまま異常な瘢痕組織で固まっている状態です。炭酸ガス(CO2)レーザーを使って、クレーターの周りにある異常な瘢痕組織や繊維組織を焼いて切り取ります。そうすることで、クレーター部分の創傷治癒反応が働きます。
創傷治癒反応が働く過程で、線維芽細胞から活発にコラーゲンが作られるため、これを2〜3回繰り返すことで、徐々に凹みを平らにしていきます。治療期間は、3〜6ヶ月程度と他のニキビ跡治療よりも比較的短いです。
施術後は、7日〜10日ほどのダウンタイムがあり、1ヶ月程度で効果を感じることが多いです。施術部位の赤みや色素沈着が3〜6ヶ月程度続きます。紫外線に当たると悪化しやすいため、施術後は紫外線対策は必須です。
CO2アブレージョンは、他のクレーター治療で効果が出なかったという方にも非常におすすめの施術です。
CO2アブレージョンがおすすめな人
CO2アブレージョンは、長年のニキビによる炎症が原因で固くなってしまった状態に対して、周りにある異常な瘢痕組織を炭酸ガス(CO2)レーザーで焼き切ることで、創傷治癒反応を誘発させます。
そのため、ニキビ跡のクレーターのタイプの中でもアイスピック型やボックスカー型のタイプの方におすすめの治療です。
アイスピック型は、陥凹は深いですが、直径は通常2mm以下と狭く、深部にいくほど直径も小さくなります。浅いアイスピック型であれば、CO2アブレージョンを行い、炭酸ガスレーザーで表皮を軽く削るのみで目立たなくなってきます。
深いアイスピック型やボックスカー型タイプの場合は、深いところに固い繊維組織が癒着していることが多く、繊維組織を切除するサブシジョンの施術を同時に行うことでより良い結果が導かれます。 サブシジョンは、クレーターの原因である皮膚が引っ張られている異常な繊維組織を鋭利な針で切ることで、深部への引っ張りを解消する施術です。クレーターの深さによっては、再癒着を防ぐためにジュベルックなどを補填するとより効果的です。
治療の流れ
- 1洗顔
- 2カウンセリング
- 3診察
- 4機器の説明
- 5施術
- 6アフターフォロー
料金表(消費税込)
CO2アブレージョンメニュー
範囲 | トライアル | CO2アブレージョン単独 |
---|---|---|
1cm²あたり | 11,000円(1回目のみ、5cm²まで) | 16,500円 |
片頬 | ー | 132,000円 |
両頬 | ー | 237,600円 |
片こめかみ | ー | 77,000円 |
両こめかみ | ー | 132,000円 |
おでこ | ー | 132,000円 |
鼻 | ー | 110,000円 |
眉間 | ー | 55,000円 |
全顔 | ー | 550,000円 |
※麻酔代、薬剤代別