医療脱毛のしくみ
レーザー照射
医療脱毛とは、高出力の医療用のレーザー脱毛機を使用した脱毛方法です。
医療レーザー脱毛機は、髪の色やホクロの色などをつくるメラニン色素(黒色)にレーザーを反応させ、毛根にある毛を作り出す毛母細胞を破壊することで、永久的に毛を生やさなくします。
エステ脱毛よりも高出力で照射パワーが強い医療脱毛は医療行為であり、医師のいるクリニックなどの医療機関でしか行うことはできません。
実際のレーザー照射は医師の管理・指示の下、看護師が行うことが多いです。
毛包炎や熱傷(ヤケド)が副作用として起きることもあるので、安心したアフターフォローの受けられる皮膚科専門医のいる医療機関で医療脱毛を受けられることをオススメします。
なお日本国内では「永久脱毛」の定義は無く、アメリカの電気脱毛協会やアメリカ食品医薬品局(FDA)の定期を流用しています。
- アメリカ電気脱毛協会の永久脱毛:脱毛1カ月後、毛の再生率が20%以下になること
- FDAの永久脱毛:一定の施術を行った後の毛の再生本数が長期間において減少し、維持されること
毛周期とは
毛周期とは毛の生え変わる周期である「成長成長後期退行期休止期」の4段階サイクルのことを言います。
髪の毛などが自然と抜け落ちるのは、成長期を終えた毛が休止に入るためです。
医療レーザー脱毛が反応するのは成長前期と成長後期の毛だけで、退行期・休止期の毛根はメラニン色素は薄いため、レーザーに反応しない、つまり脱毛効果が無いので、毛周期を考慮した間隔でレーザーを照射する必要があります。
頭髪以外の毛の場合成長期の毛は全体の10%〜20%程度しか無いので、これが1回施術で脱毛できる割合になります。
つまり成長期の毛が20%としても20% × 5回=100%、つまり最低でも5回のレーザー照射が必要になります。当院では女性の顔脱毛、男性のヒゲ脱毛は1ヶ月間隔、その他の部位の脱毛は2ヶ月間隔で施術を行っています。
エステ脱毛との違い
医療脱毛 | エステ脱毛 | |
---|---|---|
場所 | 医療機関(クリニック・病院) | エステサロン・脱毛サロン |
施術者 | 看護師または医師(国家資格有り) | エステティシャン(国家資格無し) |
脱毛方式 | レーザー脱毛 | フラッシュ脱毛(光脱毛) |
効果 | 強い(永久脱毛) | 弱い(永久脱毛では無い) |
脱毛で永久脱毛効果を得るためには、毛根にある毛を作り出す毛母細胞を破壊する必要があります。
強力なパワーのレーザーを使用する医療機関のレーザー脱毛では、毛母細胞を破壊することが可能です。しかし、これは医師法で定められた「医療行為」にあたるため、医師の指示の下、医師または看護師しか医療脱毛レーザーは照射することができません。
言い換えると、医療機関では無いエステや脱毛サロンでは、医師がいないため、高出力の医療脱毛レーザーによる永久脱毛を行うことができないのです。
代わりにエステ脱毛で主に行われているのは、医療機関でなくても使用できる「光脱毛(IPL・フラッシュ脱毛)」と呼ばれる脱毛方法です。
光脱毛は、医療脱毛のレーザーよりもパワーが弱いため、(その分脱毛時の痛みも少ないですが、)毛母細胞を破壊することができず、照射をしてもまた毛は生えてきてしまいます。
また光脱毛は、厳密には「脱毛」効果はありません。
毛が生えにくくなったり、生えるスピードが遅くなることはありますが、状態をキープするためには通い続けることが必要になります。
医療脱毛のしくみについて動画でも解説しています!
当グループの医師が医療脱毛の仕組み・必要な回数・副作用等について動画でも解説しております。
熱破壊式脱毛(ショット式脱毛)と蓄熱式脱毛との違い
熱破壊式脱毛と蓄熱式脱毛には、照射方式や作用機序に明確な違いがあり、それぞれにメリットとデメリットがあります。
まず、熱破壊式脱毛について説明します。熱破壊式脱毛は、毛根部分のメラニン色素に強力なレーザーを直接作用させることで、毛根そのものを破壊する脱毛方法です。毛根を高温で瞬間的に焼くことで、毛の再生能力を根本から抑制します。
多くの医療脱毛機器で採用されており、強力な効果が期待できることが特徴です。熱破壊式脱毛は、メラニン色素の濃い毛に特に効果的で、比較的短期間で目に見える効果を実感できることが多いです。
医療脱毛で代表的な最新の熱破壊式脱毛(ショット式脱毛)機器としては、ジェントルマックスプロプラスやスプレンダーXなどがあり、これらは特に毛が濃く太い部位や毛周期が短い部位に適しています。
ただし、熱破壊式脱毛にはいくつかのデメリットもあります。まず、毛根に強力な熱を直接当てるため、施術中の痛みが比較的強いことが挙げられます。特にデリケートゾーンや毛が太く濃い部位では痛みが感じやすく、冷却ジェルや冷却ガスなどで痛みを緩和しながら施術を行うことが一般的です。
また、熱破壊式脱毛はメラニン色素に反応するため、肌の色が濃い方や日焼けをしている方には火傷のリスクが高まります。このため、熱破壊式脱毛は肌が白く、毛が濃い方に向いているとされています。
また、産毛や細い毛、色素の薄い毛には反応しにくく、効果が得られにくいことがデメリットの一つです。次に、蓄熱式脱毛について説明します。
蓄熱式脱毛は、毛根ではなく、バルジ領域と呼ばれる毛の生成を指令する部分に弱いエネルギーを連続して照射し、少しずつ熱を加えて毛の成長を抑制する方法です。
蓄熱式脱毛は低温の熱を使用するため、痛みが非常に少なく、ほとんど感じない場合もあります。これは、痛みに敏感な方や、デリケートゾーンの脱毛に向いていると言えるでしょう。
また、蓄熱式脱毛はメラニンに依存しないため、日焼け肌や色黒の肌にも安全に使用でき、産毛や細い毛にも効果を発揮しやすいという特徴があります。
一般的にソプラノチタニウムなどが蓄熱式脱毛機器として知られています。これらは、肌の負担が少なく、火傷や色素沈着のリスクが低いため、幅広い肌質や毛質に対応可能です。
しかし、蓄熱式脱毛には、毛の再生を完全に防ぐまでに熱破壊式よりも時間がかかるというデメリットがあります。熱破壊式が毛根を直接破壊するのに対し、蓄熱式はバルジ領域に間接的にアプローチするため、毛が完全になくなるまでには熱破壊式よりも回数が必要になることが多いです。
また、即効性という点では熱破壊式に劣り、施術後に毛が抜け落ちるまでに少し時間がかかることがあります。そのため、早く脱毛効果を実感したい方には熱破壊式脱毛が向いていますが、痛みを抑えながら、産毛や色黒肌にも安全に脱毛をしたい方には蓄熱式脱毛が適していると言えるでしょう。
どちらの方式も一長一短があり、部位や肌質、毛質に応じて使い分けることが重要です。たとえば、脚や腕などの広い範囲であれば、痛みの少ない蓄熱式脱毛が適していますし、濃い毛が多いワキやデリケートゾーンでは即効性が期待できる熱破壊式が選ばれることが多いです。
蓄熱式脱毛と熱破壊式脱毛は、施術後のケアにも違いがあります。熱破壊式脱毛では高温で毛根を焼くため、施術後に赤みやヒリつきが生じることがあるため、保湿や冷却をしっかり行う必要があります。
一方、蓄熱式脱毛は低温での施術であるため、肌への刺激が少なく、施術後の肌負担が比較的少ないのが特徴です。
脱毛方式の違いについては動画でも解説しています!
当グループの医師が蓄熱式と熱破壊式の違い、効果を出すポイント剃毛方法等について動画でも解説しております。
当院の医療脱毛レーザーの特徴
厚生労働省が認可・承認した最新ジェントルマックスプロプラスの5つの特徴
- 特許技術で肌へのダメージと痛みを軽減!
「脱毛は痛い」というイメージを持たれがちですが、「Gentle MAX Pro Plus」はレーザー光と同時に特許技術の冷却ガスを噴射することができます。肌を冷やすことでレーザーによるダメージを和らげ、皮膚感覚を鈍らせて痛みを軽減させます。 - デュアル波長レーザー搭載!
ジェントルマックスプロプラスは、755nm(アレクサンドライトレーザー)と1064nm(Nd ヤグレーザー)の2種類の波長を照射できる技術を持っています。このデュアル波長レーザーにより、さまざまな毛質や肌質に対応できます。 - 硬い毛から柔らかいうぶ毛まで、デリケートなお肌にも対応
「Gentle MAX Pro Plus」は、アレキサンドライトレーザーとYAGレーザーの2種類のレーザーを出力することが可能です。このデュアルレーザーにより、硬い毛から柔らかいうぶ毛まで幅広い毛質に対応できます。また、VIOなどのデリケートな部位にも安全に使用できます。 - 美肌効果も期待
「Gentle MAX Pro Plus」は、脱毛だけでなく、美肌を目的としたレーザーフェイシャルにも使用される装置です。そのため、脱毛と同時にくすみやシミの改善、毛穴の引き締め、さらには肌のハリやツヤの向上といった効果も期待できます。 - 肌の色が濃い方でも安心
お肌の状態に応じてYAGレーザーの波長や出力を調整するため、肌の色が黒い方でも安心して脱毛治療を受けられます。
ソプラノシリーズの2つの特徴
- とにかく痛みが少ない!
従来のレーザーに比べて、蓄熱式のソプラノチタニウムとソプラノアイス・プラチナムは圧倒的も痛みが少ないです。 - 肌に優しい
熱量をモニターしながら脱毛するので、安全に脱毛を行うことができます。
大阪府北摂エリア 初導入ソプラノチタニウムの3つの特徴
- 更に痛みが少ない!
チタニウムはソプラノシリーズで最も冷却性能の高い機種です。痛みに弱い方でも安心して施術を受けられます。 - 圧倒的なスピード
全身脱毛に最適化された大型の照射面を持ち、従来のソプラノアイスプラチナムの1/2の時間で脱毛が可能です。 - ムラ・抜け漏れのない仕上がり
照射面が更に大きくなり、ヘッドを動かしながら照射する独自の照射方法と3つの波長を同時照射する機能により、幅拾い毛質への効果とあて漏れリスクの少なさを両立しています。
当院では「ソプラノアイスプラチナム」2台とその上位機種である「ソプラノチタニウム」2台を導入しています。
蓄熱式ダイオードレーザーであるこの2機種に共通する特徴としては、一般的に脱毛に使用されるアレキサンドライトレーザー(755nm)、ダイオードレーザー(810nm)、YAGレーザー(1064mn)という3つの波長を同時に照射できる点にあります。
波長が長いほど深くまでレーザーが届くことになり、男性の濃い毛・太い毛にも対応可能です。
痛みが少なさと脱毛効果の高さを両立した機器といえます。更に、上位機種のチタニウムでは全身脱毛に特化し、従来3時間以上かかっていた全身脱毛を半分の90分程度以下で完了させることが可能となり、予約が取りやすくなりました。