顔の赤みに悩んでおり、Vビームやフォトフェイシャルなどを活用した治療を検討している方もいるのではないでしょうか?当記事ではVビームとフォトフェイシャルの違いに関して詳しく解説します。

 

改善したい肌の症状によるVビームとフォトフェイシャルの選び方も説明するので、ぜひ参考にしてください。

 

Vビームとフォトフェイシャルの違い

Vビームとフォトフェイシャルの違いは、照射する光の種類や範囲、対象となる症状にあります。

 

照射する光は、Vビームがレーザー、フォトフェイシャルはIPL(Intense Pulsed Light)です。また、Vビームとフォトフェイシャルは、空間を伝わる光の波の長さを表す「波長」が異なります。そのため、1度に照射できる波長は、Vビームは単一波長なので点、フォトフェイシャルは複数波長なので面という違いがあります。

 

また、Vビームとフォトフェイシャルは、反応する色素にも違いがあります。Vビームは、主に赤い色素に反応するのに対して、フォトフェイシャルはメラニン色素や赤みなど複数の色素に反応します。そのため、対象となる症状はVビームが主に、赤アザや赤ら顔なのに対して、フォトフェイシャルは赤ら顔やシミ、そばかすなども含まれます。

 

なお、Vビームは症状や病院によっては保険適用となるケースもあります。フォトフェイシャルは自費治療となり、保険は適用されない点も大きな違いといえるでしょう。

 

Vビームの特徴

Vビームの特徴は、へモグロビン色素に反応する波長のレーザー医療機器である点です。Vビームの治療法は、従来のダイレーザーより肌の深部に届く595nmのレーザー光によって、血管を収縮させたり破壊したりして赤みを改善します。

 

Vビームは、皮膚良性血管病変の治療目的で設計されているシネロン・キャンデラ社の医療機器です。1992年SPTL-1という名称で国内販売されており、2010年にVビーム、2016年よりVビームⅡのモデルが発売されています。

 

【Vビームの最大スポット径】

機種

最大スポット径

最大出力

Vビーム

10mm

7.5J

VビームⅡ

12mm

10J

Vビームプリマ

15mm

40J

 

Vビームはレーザーによる治療のため、ピンポイントでの照射が可能です。Vビームのスポット径は大きいほど、照射回数が少なく済み、新しいモデルの機種ほど最大出力が大きくなるため、ハイパワーでの照射が可能になりました。

 

画像引用:Vbeam Prima | 皮膚良性血管病変治療用レーザー装置 | シネロン・キャンデラ

 

なお、2020年より発売されている最新機種「Vビームプリマ」について知りたい方は「大阪府豊中でVビームによる赤ら顔・赤アザ治療」を確認してみてください。

 

フォトフェイシャルの特徴

フォトフェイシャルの特徴は、メラニンやヘモグロビンなど複数の色素に反応するため、シミ・ソバカス・赤みなどさまざまな肌トラブルの改善が期待できる点です。フォトフェイシャルをはじめとする光治療が複数の肌トラブルに対応できるのは、複数の波長の光を照射するためです。

 

フォトフェイシャルは、米国ルミナス社の登録商標です。「M22」「Stellar M22」という機種シリーズが展開されています。フォトフェイシャルで照射するIPLは、515nm-1200nmの幅広い波長の光です。IPLは、従来血管腫の治療を目的として利用されており、顔全体の広範囲な照射が可能です。

 

フォトフェイシャルは、ヘモグロビン色素やメラニン色素に反応するためシミ・ソバカスや、赤ら顔などを改善します。また、熱作用によって毛穴を引き締めたり、コラーゲンを活性化させたりする効果が期待できるため、ハリのある肌を目指したい場合にも向く治療法といえるでしょう。

 

フォトフェイシャルによる施術は、濃い肝斑がある場合肌にダメージを与えて肝斑を悪化させる可能性もあります。肌トラブルの改善に活用する方法を選ぶためにも、肌の悩みがある場合には皮膚科専門医によるカウンセリングを受けることを検討してみてください。

 

なお、千里中央花ふさ皮ふ科・江坂駅前花ふさ皮ふ科では、フォトフェイシャルと同じ効果を示す「M22」光治療器として米国サイトン社の「Stellar M22」BBL光治療を提供しています。BBL光治療の効果や特徴の詳細は「BBL光治療」をご確認ください。

 

Vビームとフォトフェイシャルそれぞれの選び方

Vビームとフォトフェイシャルの選び方は改善したい症状によって異なります。

 

【Vビーム・フォトフェイシャルの選び方】

 

Vビーム

フォトフェイシャル

改善したい症状

  • 血管腫
  • 赤あざ
  •  酒さ、赤ら顔
  • ニキビ、ニキビ跡
  • うっすらとした肌の赤み
  • シミ、くすみ
  • シワ、皮膚老化の予防
  • 毛穴の開き

 

Vビームはヘモグロビンに反応するレーザー治療のため、毛細血管や赤あざなど強い赤みを改善したい方に向く治療法といえます。さらに、赤みのあるニキビやニキビ跡を改善したい場合にもVビームでの治療は適しているでしょう。

 

一方、フォトフェイシャルやBBL光治療は、ヘモグロビン以外の色素にも反応する光治療です。そのため、肌の赤みを改善したい方をはじめ、シミやくすみなどメラニン色素による肌の悩みやしわや毛穴の開きを改善したい場合など幅広い肌の悩みに対応している方法といえるでしょう。

 

なお、Vビームとフォトフェイシャル、BBL治療の中でどの施術が適しているかは、肌の状態によって異なります。自分に合った治療法を皮膚科専門医に相談して選ぶようにしましょう。

 

 まとめ

Vビームとフォトフェイシャルはさまざまな違いがあります。

 

たとえば、Vビームはレーザー医療機器ですが、フォトフェイシャルはIPL(Intense Pulsed Light)という光治療機器である点が異なります。また、Vビームとフォトフェイシャルは空間を伝わる光の波の長さを表す「波長」が、前者は単一波長、後者は幅のある複数波長、と照射できる波長が異なります。

 

Vビームやフォトフェイシャル、BBL光治療などの選び方は、改善したい症状によって異なります。いずれも顔の赤み改善に効果的ですが自身の症状に合ったものを選ぶことでより効果が期待できるでしょう。

 

なお、千里中央花ふさ皮ふ科・江坂駅前花ふさ皮ふ科では、VビームとBBL光治療器を導入しています。顔の赤み改善を検討している方は、当院の美容カウンセリングをご利用ください