「ピコレーザーとは何ですか?」「普通のシミ取りレーザーと何が違うの?」というご質問をよくいただきます。ピコレーザーは、10のマイナス12乗秒という極めて短いパルス幅でメラニンを微細に粉砕する次世代レーザーです。本記事では、仕組み・適応・3モードの違いを、大阪府豊中市の千里中央花ふさ皮ふ科・美容皮膚科の皮膚科専門医がわかりやすく解説します。

こんなお悩みはありませんか?

  • ピコレーザーって何?
  • 普通のシミ取りレーザーと何が違う?
  • 3つのモードの違いを知りたい
  • 自分のシミに何が向いている?

結論:ピコレーザーは「光音響効果」で熱負担を抑えてメラニンを砕くレーザー

結論として、ピコレーザーはピコ秒(10⁻¹²秒)という超短パルスでメラニンを衝撃波的に粉砕する治療機器です。従来のナノ秒レーザーと比べ、熱影響を最小限に抑えつつ色素を分解できる点が特徴です。当院では米国Cynosure社製のピコシュアプロを使用し、肝斑・くすみ・濃いシミ・ニキビ跡・毛穴など幅広い悩みに対し、トーニング/フラクショナル/スポットの3モードを使い分けて対応します。なお、ピコシュアプロは日本国内では未承認医療機器に該当します。

ピコレーザーとは?基本の仕組み

ピコレーザーとは、レーザー光の照射時間(パルス幅)が「ピコ秒=1兆分の1秒」単位の極めて短いレーザーの総称です。短いほどメラニンに与えるエネルギーが瞬間的になり、熱ではなく衝撃波(光音響効果)でメラニンを微細粉砕できます。

ピコ秒レーザーが砕いた色素はどうなる?

細かく砕かれたメラニンは、皮膚のマクロファージなどにより貪食・代謝され、徐々に体外へ排出されていきます。粒子が細かいほど代謝されやすく、ダウンタイムも軽くなる傾向があります。

従来のQスイッチ(ナノ秒)レーザーとの違い

従来主流だったQスイッチレーザーはナノ秒(10⁻⁹秒)パルスで、メラニンに与える熱の比重が比較的大きくなります。一方ピコ秒では、パルス幅が約1000分の1に短縮され、熱拡散時間より短い時間で照射が完了します。これにより、周囲組織への熱ダメージを抑えながら色素を砕けるため、炎症後色素沈着(PIH)などのリスク低減が期待されています。ただし効果や反応には個人差があります。

当院で使用する「ピコシュアプロ」について

当院では、米国Cynosure社製のピコシュアプロ(PicoSure Pro)を採用しています。波長は755nm(アレキサンドライト)で、メラニン吸収特性に優れ、特にシミ・肝斑・色ムラへの親和性が高い波長帯です。

  • 未承認医療機器である旨:ピコシュアプロは日本国内では薬機法上の承認を受けていない未承認医療機器です。
  • 入手経路:米国Cynosure社より医師の責任のもとで輸入し、当院にて使用しています。
  • 国内承認機の有無:同種のピコ秒レーザー機器の中には、国内で薬機法承認を受けている製品も存在します。
  • 諸外国における安全性:米国FDAの認可を受けており、海外で広く使用されています。重大な副作用の報告は限定的ですが、効果や反応には個人差があります。

ピコレーザー3モードの概要|何が違うの?

結論から言えば、ピコレーザーは「照射方法(レンズ)」と「出力」を変えることで、3つの異なる役割を果たします。シミ・肝斑・毛穴・ニキビ跡など、肌悩みに応じて使い分けます。

① ピコトーニング|肝斑・くすみ・薄いシミ全体に

低出力で広範囲に拡散照射するモードです。メラニンに穏やかに反応するため、刺激でかえって悪化しやすい肝斑や、顔全体のくすみ・薄いソバカスに向いています。ダウンタイムはほぼなく、メイクも当日から可能です。当院料金は全顔22,000円〜となります。ピコトーニングの詳細は当院のピコトーニング治療ページをご覧ください。

② ピコフラクショナル|ニキビ跡・毛穴・ハリ感の底上げ

フォーカスレンズアレイにより、レーザーを点状に集中させて真皮へ衝撃波を届けるモードです。皮膚表面を温存しながら真皮のコラーゲン産生を促し、ニキビ跡の凹凸・毛穴の開き・ハリ感のケアに用います。当院料金は全顔33,000円〜です。ピコフラクショナルの詳細は当院のピコフラクショナル治療ページをご覧ください。

③ ピコスポット|濃い老人性色素斑をピンポイントで

局所に高出力で照射するモードです。境界のはっきりした濃い老人性色素斑(シミ)や一部のホクロに対し、ピンポイントでメラニンを破壊します。施術後はかさぶたを形成し、数日〜2週間で自然に剥がれます。当院料金は1cm 16,500円〜です。ピコスポットの詳細は当院のピコスポット治療ページをご覧ください。

自分のシミ・悩みにはどのモードが向く?選び方の目安

結論として、悩みの種類によって最適なモードは異なります。自己判断が難しいケースも多いため、診察での見極めが重要です。

  • 顔全体がくすむ・両頬にもやっと広がる色ムラ:肝斑の可能性 → ピコトーニング中心
  • 境界がはっきりした茶色い濃いシミ:老人性色素斑の可能性 → ピコスポット中心
  • クレーター状のニキビ跡・毛穴の開き:ピコフラクショナル中心
  • 複合的な悩み:トーニング+フラクショナルの併用や、肝斑治療後にスポットを追加する段階的アプローチを検討

特に肝斑に強い刺激を加えると悪化する場合があるため、シミの種類の鑑別は必須です。

ピコレーザー治療の流れと注意点

施術前後の注意

施術前2週間程度は強い日焼けを避けてください。施術後は紫外線対策と保湿を徹底し、こすらないようにします。レチノイドや高濃度ピーリングなど刺激の強いケアは、医師の指示に従って一時中止する場合があります。

起こりうる副作用

赤み、軽い腫れ、点状のかさぶた、まれに炎症後色素沈着(PIH)や白斑様変化などが報告されています。症状の出方には個人差があります。妊娠中・授乳中の方、光線過敏症の方、てんかんの既往のある方などは事前に必ずお申し出ください。

大阪・豊中でピコレーザーを受けるなら|千里中央花ふさ皮ふ科・美容皮膚科

当院は北大阪急行・大阪モノレール「千里中央駅」からアクセスしやすい、大阪府豊中市新千里東町のクリニックです。皮膚科専門医がシミ・肝斑・ニキビ跡などの鑑別を行い、ピコシュアプロの3モードを組み合わせた治療プランをご提案します。

  • ピコトーニング(肝斑・くすみ・薄いシミ):全顔22,000円〜 — 詳細は当院のピコトーニング治療ページをご覧ください。
  • ピコフラクショナル(ニキビ跡・毛穴・ハリ):全顔33,000円〜 — 詳細は当院のピコフラクショナル治療ページをご覧ください。
  • ピコスポット(濃い老人性色素斑):1cm 16,500円〜 — 詳細は当院のピコスポット治療ページをご覧ください。

よくあるご質問(FAQ)

Q1. ピコレーザーは1回で効果が出ますか?

濃い老人性色素斑へのピコスポットでは1回でも変化を実感しやすい傾向があります。一方、肝斑や毛穴・ニキビ跡は複数回の継続が必要です。効果には個人差があります。

Q2. 痛みはありますか?

トーニングは輪ゴムで弾く程度のごく軽い刺激、スポットは一瞬チクッとする刺激、フラクショナルは熱感を伴います。表面麻酔のご相談も可能です。

Q3. ダウンタイムはどれくらいですか?

トーニング・フラクショナルは当日メイク可能で、赤みは数時間〜半日程度。スポットは1〜2週間ほどかさぶたが残ります。

Q4. 肝斑にピコレーザーを当てても大丈夫ですか?

低出力のピコトーニングであれば適応となる場合があります。ただし強い刺激は悪化要因となるため、必ず医師の診察で出力設定を判断します。内服治療との併用も検討します。

Q5. ピコシュアプロは安全ですか?

米国FDAの認可を受けた機器であり、海外で広く使用されています。ただし日本国内では未承認医療機器であり、効果・副作用には個人差があります。同種のピコ秒レーザーで国内承認を受けた機器も存在します。

本記事の監修・執筆

花房 崇明(はなふさ たかあき)

理事長・皮膚科専門医/千里中央花ふさ皮ふ科・美容皮膚科

日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・アレルギー専門医

医師プロフィール